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ゴミから考えるSDGsと未来




今年から、「生活協同組合パルシステム茨城 栃木」のテーマ別組合員活動の環境の分野でお仲間に入れていただいています。その一環で、茨城県の最終処分場のひとつ、「エコフロンティアかさま」にお邪魔してきました。ここでは、施設の取り組みと茨城県が抱えるゴミ問題について、勉強してきたとこをお知らせし、これからできるエコ活動について考えます。


茨城県のゴミの現状

先日、我が家に「つくば市かわら版」が届きました。内容は、つくば市の焼却灰の余分を委託している最終処分場が、今年度でいっぱいになってしまうとのことでした。解決策として、他の最終処分場を探すことが挙げられますが、根本的にゴミを減らさないと、狭い国土にどんどん最終処分場が増えることになってしまいます。


最終処分場 エコフロンティアかさま

エコフロンティアかさまは、茨城県にある最終処分場です。近隣の市町村から出た産業廃棄物(燃えがら、廃プラスチック、金属くずなど)などを焼却しています。焼却されたゴミは、もともとの体積から約10分の1の量の灰になるそうです。このなかには、金属として売却できるものも含まれていますが、その殆どは埋め立て以外の処分の方法がないそうです。エコフロンティアかさまは、平成17年に開業した最終処分場ですが、ここもそろそろ、これ以上の灰を受け入れられなくなるのだそう。



焼却灰がいっぱいになりそうな現場



SDGsから考えるごみ問題

SDGsのゴール12番は「つくる責任・つかう責任」です。このなかのターゲットには、「2030年までに、廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する。」があります。このゴールは、これまでの大量生産・大量消費・大量廃棄では、ゴミ以外にも、さまざまな部分で立ちいかなくなることを示唆しています。たとえば、製造。製品を大量生産して安価で提供する仕組みは、消費者にとって一見よいように思います。しかし、安価で提供するためには、人件費が日本よりも安い国に工場を作ることになり、国内の雇用は伸びません。工場を設置した国にしても、労働力を安価で提供することになりかねません。

SDGsのゴール13番は「気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る」です。ごみを償却する際には、温室効果ガスが排出されます。日本は、2050年までに二酸化炭素の排出量をゼロにすることを目標にしている自治体も多くあります。ゴミを出し続けることは、地球温暖化を止める動きに逆行することから、ゴミを出さない取り組みが大切です。プラスチックが海に流出する問題も、プラスチック製品を作る量を減らすことが、解決策の根幹です。作る量を減らすということは、ゴミを減らすだけでなく、製品を作る過程で排出される温室効果ガスを減らすことにも貢献します。


物を減らすことの大切さ

日本にはもともと物を大切にする文化がありました。割れたお茶碗を金でつないで芸術作品に変えてしまう「金つぎ」は、その代表でしょう。捨ててしまう前に新たな使いみちを探すことは、ゴミを減らす第一歩になります。しかしその前に、これは本当に必要なものか?を問い直すことが大切なのでしょう。ドイツでは、冷蔵庫の扉に貼るマグネット一つを買うのにも、家族会議が必要なのだとか(笑)。日本では断捨離が流行っていますが、断舎離した後の状態を維持して、物を持たない生活に切り替えていくことが必要なのかも知れません。

「エコフロンティアかさま」など、現在の最終処分場がいっぱいになりそうな現状を受けて、茨城県では新たに最終処分場の用地を確保することになっているそうです。新しい最終処分場では、二酸化炭素の排出削減を考慮して焼却処分は行わず、埋め立てのみになるのだそうです。自分の街にほかからゴミが集まってくることは、決して愉快なことではないでしょう。用地を提供して下さる地域の皆さんへ感謝しつつ、ゴミを増やさない生活を心がける必要があることを、今回の見学で学びました。施設をご案内くださったエコフロンティアの皆様、企画くださったパルシステムの皆様、ありがとうございました。


終わりに

つくば市のかわら版では、生ゴミリサイクルとして、コンポストが紹介されていました。マンションですが、我が家もコンポストを使っています。ペット製品をリサイクルしたフエルト布地の袋に生ゴミを入れていくのですが、嫌な匂いはしないし、生ゴミがどんどん小さくなっていく様子が楽しくて、今では生ゴミはボールにまとめてコンポストへGo!です。堆肥ができたら、何を育てようか、今から楽しみです。




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